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ライカⅢfセルフタイマー付きのレストア(4) [カメラ修理]

シャッター幕交換
シャッター先幕は、断裂後、硬化溶解して一体化し、スプリングドラムに巻き付いていました。先幕リボンは、劣化もなく、まだ大丈夫そうだったので、ボンドでメインドラムとの張り合わせを補強して再使用することにしました。DSCN5202_R.JPG
DSCN5199_R.JPG
後幕はまだ大丈夫にも思えましたが、先幕と同時期に貼り付けられたものならば、遠からず破損しそうに思われたので、交換することにしました。リボンはまだ大丈夫そうなので、やはりボンドで、巻き取りスプリングドラムへの貼り付けを補強しました。リボンが再使用できると、本来のレギュレーションが保たれ、シャッター幕交換の手間がだいぶ減ります。
シャッター幕は先幕から貼り付けます。平行さえ保たれれば貼り付け位置はそれほどの厳密さは必要ないので、シャッターチャージの状態でフレームをしっかり覆う位置に貼り付けます。後幕のメインドラムへの貼り付けは、シャッターリリースの状態でフレームをしっかり覆う位置として、先幕と重なりすぎても離れすぎてもいけないので、微調整を重ねながら貼り付け位置を模索します。
組み立て、セルフタイマー修理
シャッター幕を再建したら、来た道をたどって組み立ててゆきます。組み立てて手間取ったのは、セルフタイマーでした。セルフタイマーとシャッターを連動するビスが曲がっており、セルフタイマーゼンマイの力がシャッターに伝わりにくくなっていたため、ラジオペンチで修正しようとしたら折れてしまいました。
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仕方ないので、手持ちの精密ネジセットからよさそうなもの(1.5mm)を見つけて来て、交換しました。やや長すぎたので、やすりで削って調整しました。プラスネジなのが気に入らないけれども、見えないところなので妥協します。
最後に先幕後幕のテンションを調整します。1秒で作動し、1/1000でシャッターが開くように、テンションをかけすぎないよう注意します。
最後に、無限遠を信用できるレンズ(BにしたベッサRのピント面でルーペ確認)で距離計を調整し、上下のずれも調整します。
納得できるレベルに仕上がったので、akiasahiさんから貼皮を購入し手お化粧直し、すっかりきれいになりました。
DSCN5223_R.JPG
DSCN5226_R.JPG
これで数年来の宿題が片付きました。

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