SSブログ

Zeiss Telementor 鏡筒をゲットする [天体望遠鏡]

Zeiss Telementor(63/840) 鏡筒をeBayでゲットしました。当方の嗜好からすると一流品過ぎて、関心の範囲外の存在でしたが、何度かのオークション終了を経て、そのたびに価格が下がってきたので心を動かされ(*^^*)、Buy it now、219.8ユーロ(27667円)送料89ユーロ(11203円)で落札しました。肝心のコンディションは、鏡筒に大きな傷はなく、延長筒もアイピースアダプターもついていましたが、problem with optics, fog and stainsというものでした。形から判断すると、1970年代中頃の製品のようです。ドイツの出品者で、送料が高いとは思いましたが、大きなものなので仕方ないところです。この望遠鏡は、1980年代の末頃、新婚旅行で行ったウィーンの街角の眼鏡店のショーウインドウに赤道儀、三脚セットで飾ってあるのを見た記憶があります。それから30年を経て、自分がその鏡筒を所有することになるとは少々感慨深いものがあります。
さて、鏡筒は2週間で到着しました。
DSCN4872_R.JPG
早速お手入れです。対物レンズは、汚れが1面2面(張り合わせなので2面しかありません)ともかなりひどいようでしたが、乾いたヨーロッパで過ごしてきた個体なので、カビはないようです。鏡筒の塗装面にも傷が少ないので、長いことしまい込まれていたものと思われます。永い眠りから覚めたら、東洋で頑張ってもらおうと思います。鏡筒の押さえねじ2か所を外せば、レンズセルが取り外せるはずですが、固着しているようで、鏡筒にプラスチックハンマーで少々衝撃を与えてもびくともしません。熱を加えたり、潤滑剤を注入したりと次の段階の手段も考えましたが、製造から40年以上たっているレンズなので、バルサム切れの心配もあり、強引な操作は避けることにしました。
DSCN4869_R.JPG
そこで、100均に行って、ご覧のような木材を購入し、先端にガーゼとマイクロファイバークロスを巻き付け、消毒用エタノールと無水エタノールで、接眼部側と鏡筒先端から清掃を試みました。マイクロファイバークロスには、黒い汚れがべったりとつくので、数度交換しました。またレンズ周辺は、綿棒にエタノールをつけて、交換を繰り返しながら、根気よく清掃しました。
DSCN4892_R.JPG
DSCN4886_R.JPG
DSCN4888_R.JPG
そのかいあって、拭きむらはあるものの、写真のように結構クリアになりました。
架台への取り付けは、アリ型アリ溝ですが、ビクセン規格より細身のため、M6ナットを厚みのある両面テープで貼り付け調整しましたこうすれば無加工で取り付けできます。
DSCN4894_R.JPG
オリジナルの照準金具では明るい星以外は導入しにくいので、その金具を利用して、ミザールのファインダー脚を取り付け、30mm8倍のファインダーを使用できるようにしました。
DSCN4895_R.JPG
さて、実視です。実は、これまでまともな6cm屈折を所有したことがありませんでした。
小学生のころ買ってもらった4cm屈折に始まり、自作10cm反射、自作13cm反射、C8とひたすら拡大を目指す望遠鏡人生だったので、6cm屈折で立ち止まることがなかったのです。
Telementorの星像は素晴らしく、きれいなエアリーディスクと薄いジフラクションリングが見えました。おとめ座γもOr9mmで分離し、とてもきれいでした。udo20号の過修正対物レンズ+クロマコアのとげとげした神経質な星像に比べて、素直でくっきりとした星像は見ているだけで楽しいです。これまで、シーイングの悪い日は、それを口実に晩酌早寝の生活でしたが、6cmなりの豊かな世界が広がっていることに気づくことになりました。

nice!(0)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。