SSブログ

ジャンク品のセコニック露出計L-188を修理調整する [カメラ修理]


ジャンク品露出計5個セット(Yオク2.7K)の中にセコニック AUTO-LEADER L-188がありました。CDSを使用した露出計で、軽くて使いやすい大きさです。
DSCN5475_R.JPG
症状は、電池を入れても針が触れないことでした。本体裏側のビス3本を外すと分解できます。電池室のマイナス接点に液漏れの跡があり、変色しています。この部分の接触不良のようです。接点を慎重に磨き、サンハヤトの接点復活剤で清掃し、電池を入れてみると元気に針が触れるようになりました。
DSCN5478_R.JPG
しかし、手元にある、一番信頼できる露出計セコニックTwin Mate L-208と比較すると、2段くらい感度が低下していました。
DSCN5476_R.JPG
DSCN5477_R.JPG
そこで、3つある可変抵抗で調整してみました。一番上が高輝度側、真ん中がバッテリーチェック、一番下が低輝度側の調整用です。あちこち向けて、TwinMate L-208とほぼ同じ値を示すように調整できました。クラカメのお友達、単体露出計のラインアップが充実しました。

nice!(0)  コメント(0) 

ニコンFGをレストアする [カメラ修理]

当方のフィルムカメラ趣味は、巻き上げモーター内蔵、マルチパターン測光になると、急激に所有欲がうすれてしまいます。気分の問題なので、これはどうしようもありません。これ以降の機種は、自動化が進みすぎて、またフォルムの変化も気に入らないので、その気になりません。昔のモダンがやぼったく見えてしまうのでしょうね。FM3Aは高いので、当分はターゲット外です。FE10,FM10も現行機種だった当時欲しい気持ちにならなかった名残で所有欲がわきません。ということで、ニコン一眼レフの中では、この機種が、ほしいものの一番最後の機種になります。
DSCN5386_R.JPG
そんなわけで、series E 36-72mmズーム付きのFGをYオクで、1000円でゲットしました。送料込みでも1800円というバーゲンプライスですが、当方以外に入札がなかったので、不人気のようです。一部で人気のEMは、絞り優先オートのみ、露出補正なしで、気軽なのは間違いないけれども、割り切りが良すぎて、いつも持ちあるくには少々力不足です。
FGは、EMとほぼ同じ大きさで、絞り優先、プログラムAE、マニュアル時ファインダー内表示で適正なシャッター速度を表示という優れものです。
電子式カメラなので、動作に不安がありましたが、到着したカメラは、ファインダー内にごみが目立つ以外、外観は良好でした。電池室内には、液漏れしかけたボタン電池が残り、電極が汚れかけていたため、まずは電池室の電極を磨きました。新しい電池を入れてみると、ファインダー内LEDが点灯し、絞りの変化に伴いシャッター速度も変化します。完動品(?)と喜びましたが、幾度かシャッターを切っているうちに、シャッター速度表示が、1/125と1/60両方の点滅となり、変化しなくなる不具合があることがわかりました。
調べてみると、どうやらこの症状はFGの持病のようです。
裏蓋を開けたときのフィルムカウンターのリセット後、カウンターが1になるまでは強制的に機械式シャッターの1/90になるという機能で、自動露出モードでレンズキャップをしたままだと、遅いシャッター速度になり、不必要に長く待たされるのを防ぐ、あるいは故障ではないかと誤解されるのを防ぐためのものです。カウンター部にそのための接点があり、その接触が悪くなってシャッター速度が1/90に固定されたり、もっと悪い場合は、電気表示がされなくなるらしいのです。
接触不良の接点を短絡してやれば、カウンター1まで1/90で切れる親切(?)機能はなくなりますが、撮影時の不具合はなくなります。短絡させる方法はいくつかありましたが、このことを一番丁寧に、試行錯誤の経過も交えながら記述してあるのは、このサイトでした。写真もわかりやすいです。そこで、このサイトの方法をとることにしました。
FGのトップカバーの開け方は、Youtubeで「Nikon FG topcover swap」紹介されているので、シャッターレバー上皿を回すレンチが必要ですが、それ以上の困難はありません。
DSCN5388_R.JPG
下の図のように両接点をリード線で短絡し、組み立てたところ、シャッター速度表示が1/125と1/60両方の点滅から変化しなくなる不具合は解決しました。
DSCN5394_R.JPG
DSCN5395_R.JPG
ファインダースクリーンをマウント部から外してブロアーで清掃し、プリズム下面を綿棒で拭いたところ、ファインダーの汚れもかなり改善しました。
DSCN5398_R.JPG
DSCN5399_R.JPG
汚れの原因となるのは、プリズム周囲のモルトの剥離脱落なので、完全解決には上方からのフレキを外してのアプローチでないと無理ですが、そこまでするリスクと手間を考えると、現状でOKと思います。
ニコンFGは、瞬間絞り込み測光なので、Aiニッコールでなくてもプログラム露出が使えます。シャッターの感触は、当方が好きなミノルタXD(この機種も瞬間絞り込み測光です)と似ていて、ほんの少しタイムラグがあるような柔らかい感触で、とても好ましいです。

nice!(0)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。