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レチナⅠ型をレストアする [カメラ修理]

先日Yオクで落札した、ジャンクレチナⅡAのおまけでやってきました。DSCN5694 (1)_R.JPG
レンズカビあり、シャッター固着、どのレバーも動かない状態でした。NEX用にレンズだけ摘出しようかと思ったのですが、レストアした経験のないprontor SVシャッターだったので、後学のためにシャッターのレストアをしてみました。まず、フィルム室からシャッターレンズユニットを固定してあるリングを緩めてシャッターを取り出します。
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ピント合わせの前玉固定ねじ2か所を緩めると前玉が外れます。つぎに、シャッター速度ダイアルを固定している菊型リングを緩めて外します。
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チャージレバー、リリースレバー、セルフタイマーレバーのいずれも固着しているので、まずセルフタイマーユニットを外します。本来ならレバーのかかり具合などを記録しながら外すべきですが、オリジナルの状態を保っているか不明なので記録はしますが参考程度です。
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セルフタイマーユニットはネジで固定されてはおらず、シャッターユニットベースから生えているシャフトに差し込んであるだけでした。本来なら、スローがバナーとのリンクを確認しておく必要がありますが、よくわからないまま分解してしまいました。次に、スローガバナーを外します。こちらもよくわからないままに分解してしまいました。ネジ2本で固定されています。スローガバナーとチャージレバーのリンクもよくわからないままに分解しました。ここでシャッターチャージレバーを確認すると、いわゆるオウムのくちばしを発見し、これと組み合うシャッター作動ピンも判明しました。シャッター作動ピンは全く動かず、シャッター羽根の固着が原因であると判断しました。

ふたつのユニットを外すと、小さなばねが、シャッター羽根リングとのリンクにかかっていますので、なくさないように注意します。このばねは、シャッターチャージの際にシャッター羽根が開かないようにテンションをかけるのものです。
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後面の絞りユニットとシャッター羽根を収容している部位とシャッター本体を分離するには、シャッター後面の4本のネジを外します。絞りを解放を超えてさらに回すとネジが現れます。4本のネジのうち一本は長いネジで、シャッター本体のばねを固定するねじを兼ねていますので、位置を記録しておきます。シャッター羽根室をはずすと小さなばねが落ちていましたが、XM接点切り替えレバーの固定用ばねでした。
シャッター羽根を露出すると、羽根はパリパリに渇いて固着していました。これをベンジンできれいに清掃し、さらにシャッター作動リングを固定ねじとワッシャーを外して清掃します。このうち一つだけワッシャが小さいので記録しておきます。
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セルフタイマーユニットーとスローガバナーもベンジン浴させて清掃します。金属くずが出ましたが、ギアの動作そのものは良好でした。
さて組み立てです。シャッター羽根を組み立て、シャッター本体と合体させますが、フラッシュ連動のピンが邪魔をして組み立てしにくかったですが何とか組み立てに成功。プロンターシャッターはこの段階でシャッター作動テストができるので、試してみたところ良好に動作しました。スローガバナーとチャージレバーの接点はこの写真のようになります。上がシャッターが下りている状態、下が、シャッターチャージした状態です。
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最後にセルフタイマーの組み込みです。組み込みの時、セルフタイマーを中ほどまで押し下げておかないと組み込みできません。組み込んでから、スローガバナーとのリンクを模索しました。動きを観察し、図のようなリンクであることがわかりました。
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組み立てて動作をチェック、しかしセルフタイマーが作動しません。取り外して点検すると、小さなばねが外れていました。
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これを正規の場所にかけるとセルフタイマーもきちんと作動するようになり、修理は完了です。
さて、レチナⅠを使うかどうかですが、フィルム高騰の昨今ですので、おそらくNEXで使うことになりそうです

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