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ミザールカイザー型をレストアする [天体望遠鏡]

日本光学のハイゲンスアイピース(実はMH)の見え味の良さから、自分の中で、MHアイピースの再評価の機運が盛り上がりました(ちとおおげさですが)。
まず、手元にあるMHを虫干しも兼ねて並べてみると、素性が明らかなものは、アストロ光学の6、9、12.5、20、25mm(たしかひとまとめでYオクでゲット)とミザールの6、9、12.5、25mm(カイザー型の付属品)があることが分かりました。これ以外に、カートンの6、12.5、20mmとスリービーチの8mm(これはこれで貴重かも?)がありました。
これに合わせる鏡筒は、クラシックな長焦点の屈折望遠鏡ということで、ミザールカイザー型をレストアすることにしました。かなり以前に23KでYオクでゲットしたまま物置に保管してあったセットに、ついに日があたるときがやってきました(おおげさですみません(^^;)。
格納箱から出してみると、対物レンズはカビだらけ、ファインダーは落下させたようで、対物レンズの外縁が一部欠けています。またこの望遠鏡の特徴であるヘリコイドを回すハンドルは、グリスが粘ってとても固い状態ですが、それ以外は程度良好です。赤道儀、三脚も、ものすごく重くて背が高いですが、不具合はないようです。
とりあえず重い架台部は置いておいて、鏡筒部の清掃に取り掛かります。対物レンズセルはしっかりとした、重厚な作りです。
対物レンズのカビは、第4面に多く、2面と3面の間には、点状のカビが2,3か所ありました。
DSCN3608_R.JPG
レンズクリーナーで清掃します。2面と3面の間のカビは、実害がなさそうなので(このへんは心が広い(o^皿^o)そのままにします。図のようにかなりきれいになりました。
DSCN3610_R.JPG
この対物レンズはコーティングがなされておらず、付属のアイピースもコーティングなしのMHなので、かなり初期のものだと思います。後期のものは、コーティングがあり、接眼レンズの構成もMHがケルナーやオルソになっていたような記憶があります。
ファインダーの対物レンズは、D42mm,f300mmのものがスコープタウンさんのラインナップにもないため、欠けた部分に艶消し塗料の塗布で済ませました。
接眼部ヘリコイドのハンドルが重いのは、グリスが古くなって粘度が増したためです。
ヘリコイドハンドルの抜け止めリングを、小ビスを緩めて外します。
DSCN3616_R.JPG
本来ならば、古いグリスを除去して、新しいものと置き換えるべきですが、適当なヘリコイドグリスがないため、古いグリスをふき取って、抵抗を減らすことにします。ふき取りすぎるとガタが出るので、ほどほどにします。本来のフィーリングが分からないので、指一本で、普通に回せる程度にしました。
DSCN3615_R.JPG
光軸をあわせます。長焦点アクロマートなので、これくらいで十分だと思います。
DSCN3620_R.JPG
さて肝心の見え味ですが、カイザー型でのMHは、像が黄色みを帯びるものの色収差はほとんど気になりません。むしろOrのほうが、惑星像の周辺に赤や青の色のにじみが見えてしまいます。長焦点アクロマートとMHの相性はよいようです。

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